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選手の海外移籍と国内移籍について

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広島の本スレでみたこの書き込み。

76 名前:U-名無しさん[sage] 投稿日:2008/01/09(水) 11:55:50 ID:Rap9pvH10
駒野移籍はしょうがないけど友達に磐田ファンいるから悔しいわ。
あからさまに喜ばれると腹立つだろうな。
てか俺も移籍金は疑問だ。
南米から欧州に移籍するのに何十億もかかったりするのになんで日本はそうならないの?
ただ単にそのレベルの選手がいないってこと?

答えは簡単で、Jリーグ内での移籍と海外では「移籍金」の意味と制度が異なるから。Jリーグ内では、移籍金は「移籍元クラブが放出した選手への補償金」という意味合いが強い。Jリーグ内での移籍は規約により契約満了後30ヶ月は移籍金が請求できる。そのため、Jリーグは1年や2年などの短期契約が非常に多いと考えられる。

海外では、移籍金は「選手とクラブの契約違約金」という意味合いが強い。海外への移籍の際、移籍金が必要なのは移籍元クラブとの契約期間中のみ。移籍元クラブとの契約が切れた状態だと移籍金無く移籍ができる。従って、有力選手は長期高額契約を結ぶことが多い。

この違いによって、「国内移籍だと●億円なのに、海外移籍だと移籍金ゼロ」と言う中田浩二みたいな状況が発生しうるのである。

では、各項目について解説してみようと思う。

Jリーグ内の移籍について

移籍の規約である「プロサッカー選手に関する契約・登録・移籍について[PDF]」によると、

3-1-①-(4)
プロ選手契約の期間満了後30ヶ月以内に行われる移籍に関し、移籍元クラブは、移籍先クラブに対しては、「3-2移籍金」に定められた移籍金を請求することができる。

3-2 移籍金
①移籍金
(1)プロ選手がプロ選手として移籍する場合、移籍元クラブは移籍先クラブに移籍金を請求できる。
(2)プロ選手が契約期間満了後30ヶ月以内にプロ選手として移籍する場合、移籍元クラブは移籍先クラブに移籍金を請求できる。

②移籍金の上限
(1)プロA選手
イ.契約期間中に移籍する場合            : クラブ間の合意による
ロ.契約更新時にクラブがプロA契約を提示した場合  : [移籍金算出基準]による
ハ.契約更新時にクラブがプロA契約以外を提示した場合: 30万円×在籍年数

6.移籍金算出基準
6-1 移籍金の算出方法
移籍金の金額は、当該選手の平均基本報酬額に年齢別係数を乗じた額とする。

①平均基本報酬額
平均基本報酬額は次の計算式により算出する。
平均基本報酬額=(X+Y+Z)÷3

X:移籍元クラブにおける現在の基本報酬(年額)
Y:移籍元クラブが申し出た次期の基本報酬(年額)
Z:移籍先クラブが申し出た次期の基本報酬(年額)

などとある。

今話題の駒野で考えてみよう。駒野は当然プロA契約。

契約期間内かどうか?

契約期間内かどうかはわからないが、前回の契約時に特に複数年と言っていないからおそらく1年契約なのだろう。

従って、移籍金算出基準によって移籍金の上限が設定される。

ちなみに、仮に契約期間内であれば上限は決められず、20億でも30億でも両クラブ間で合意がなされた額となる。

移籍金の上限

同じ記事内で去年の段階で駒野の年俸は4100万円と推定される。織田強化部長が「満額でないと(ry」と言っているのだから、

2007年の広島での年俸:4100万円
2008年の広島での年俸:??万円(オファーベース)
2008年の磐田での年俸:??万円(オファーベース)

の平均が平均基本報酬額となる。

いくらかという予想は難しいので、仮に去年と同じ増額幅、+1000万円としよう。磐田も同じ金額とする。これで、平均基本報酬額は4766.7万円となる。

年齢別係数

全部は書かないが、

移籍元クラブ:J2
移籍先クラブ:J1
満25歳以上 満28歳未満(駒野は26歳)

なので、6.0となる。

移籍金の額

移籍金の額=平均基本報酬額×年齢別係数

なので、満額は2億8600万円となる。これが「駒野3億」と言う話の根拠。

余談

なぜこういう契約体系になっているのかというと、まだまだクラブ体力が弱いので、Jリーグが保護していると考えられる。資金力がないので複数年契約を多くの選手に対して行うことが出来ないこと、選手が大量に出てしまうと代わりの選手を獲る資金力がないこと、ということを理由に、保護していると考えられる。
選手が単年契約で身分が不安定になる、という批判もあるだろうが、クラブが無くなってしまっては元も子もない、ということなのだろう。
この制度、いずれ無くなるんじゃないかなぁ。

海外での契約

海外でも選手契約は同様に行われているのだが、「契約期間満了後30ヶ月以内の移籍に対して移籍金を請求できる」などという規約はない。あるのは選手とクラブの契約だけ。
契約が仮に2008年1月31日までであれば、それ以降の所属チームは選手自身が交渉することができ、そこに所属クラブは関係ない。
契約期間中に移籍すると言うことは、今の所属チームとの契約を破棄し、新たなチームと契約を結ぶと言うことになります。
この「破棄」に伴う違約金が「移籍金」です。
実は「契約期間内の移籍」についてはJリーグでも同じなのですが、前述の通り、Jリーグでは1年契約が多いので、海外移籍の時には移籍金がかからない契約切れの時(=1月末)を狙うことが多いわけです。
それを防ぐには長期契約を結ぶしかないわけです。カカは2013年までミランと契約するみたいですが、その間はとりあえずミランに居てくれるか、もしくは移籍金をもらうことが可能なのです。
もちろん、長期契約をするには選手に現在の評価よりも高い年俸を提示しないといけません。契約中は年俸が上がらないのですから。
それを横取りしようとすると、違約金=移籍金を支払って、かつ、ミランを説得して移籍させるしかないというわけ。

なんで年俸の安い南米の選手が何億円も移籍金を獲れるの?

有力な若い選手をたくさん保有している南米では少し事情が違います。
有力な選手はいい年俸で囲っているのは世界中どこも同じなのですが、例えばU-20ワールドカップで活躍したパトという選手が居ます。今までの年俸はともかく、選手の獲得のためにチェルシーやレアル・マドリー、インテルやミランが名乗りを上げました。その中で最もいい条件を出さないと、「違約させてくれない」訳です(笑)なので、これらのクラブはこぞって札束を積み上げ、長期契約を提示したわけです。

それによって「俺のクラブに『違約』させてくれ!」と言っていたわけ。

なんで日本ではそういうことをできないの?

理由は二つ。

・前述の30ヶ月ルールによって長期契約を結ばなくてもいい
・長期契約を結ぶほどのリスクをクラブが負えるほどの体力がない

と言うことです。

前者については、「海外に移籍する選手はごくわずかだから、そのために全体を長期契約に切り替えられない」と言うことですね。

30ヶ月ルールがある場合

1年目:500万円
2年目:1000万円
3年目:2000万円
4年目:2500万円
5年目:2200万円
6年目:3000万円

というふうに1年ごとに成長・成績に合わせて契約を結ぶことができる。

30ヶ月ルールがない場合

1~3年目:700万円
4~6年目:3000万円

と言う形で、初年度から3年後まで見通すスキルと人材が必要。また、年俸設定についても3年後にあまり不満にならない額で、かつクラブが負担可能な額を設定しなければならない。結構大変です。
だから、経済的にもリスクの少ない1年契約を選んでいると言うことなのですね。

結論

駒野は広島の宝じゃ!!!!!!

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